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■ AAACPN 2017のご案内 第1報(2017/7/18)

  【開催概要】 
     学会名 The 13th Asia-Australian Advanced Course of Pediatric Neurosurgery
     会 期 2017年12月7日(木)-10日(日) 
     開催地 Seoul, Korea 
     会 長 Young-shin Ra URL http://www.aaspn.org 
     事務局 AASPN Central Office at info@aaspn.org   詳細

   AAACPN(Asia-Australian Advanced Course of Pediatric Neurosurgery)は2004年に設立され、現在までアジア・オーストラリア地区の多くの小児神経外科医のトレーニングコースとして発展を遂げて参りました。欧州および北南米で開催されているadvanced courseとならび、World Federation of Neurological Surgeons(WFNS)、Asian-Australasi an Society of Pediatric Neurosurgery (AASPN)公認の教育プログラムコースです。小児神経外科における全ての分野を網羅し、本年度から3年を通して完成されるコース内容となっており、来年度は日本で開催されます。
   本年度のcourse directorは、韓国ソウルAsan Medical CenterのYoung-shin Ra教授が担当され、大変興味深く、有意義なプログラムを組まれております。
   つきましては、日本からも出来るだけ多くの若手・中堅医師が積極的に参加し、AAACPNを実りある盛会なものとしたいと存じます。また、アジア・オーストラリア地区の小児神経外科医との交流を深める絶好の機会であります。
   奮って参加していただきますよう、お願いいたします。

      日本小児神経外科学会 理事長 坂本 博昭
      渉外委員会 担当理事 師田 信人
      委員長 朴 永銖
      教育委員会 担当理事 松村 明
      委員長 林 俊哲
      広報委員会 担当理事 長嶋 達也
      委員長 井原 哲

 

 

■日韓交換留学プログラムのご案内(2017.7.14)
   

日本小児神経外科学会会員の皆様

   日本小児神経外科学会(JSPN)と韓国小児神経外科学会(KSPN)の交流事業の一環として、小児神経外科医交換留学プログラムを昨年2016年度より実施しております。 昨年は、KSPN側からソウル・ヨンセイ大学セブランス病院小児神経外科 Ju seong KIM先生が奈良県立医科大学病院にて3週間研修をされました。 そして、今年はJSPN側から市立奈良病院脳神経外科 小谷有希子先生が、7月31日より約一か月間、ソウル・ヨンセイ大学セブランス病院小児神経外科病院で研修をされることになりました。 セブランス病院小児神経外科は、ソウル大学こども病院とならび、韓国における最も活発に臨床ならびに学術活動をしている施設であり、また大変多くの小児神経外科手術症例数を有し、年間手術数は小児だけでも800件に達します。

   つきましては、引き続き国内受入施設および留学希望者を募集いたします。

   詳細について各公募案内をご覧いただき、応募用紙にご記入のうえ下記期間中までに事務局にメールでご連絡ください。

   応募期間 : 2017年9月30日(金)
  日本小児神経外科学会 事務局 :メール

何卒よろしくお願い申し上げます。

  日本小児神経外科学会理事長 坂本博昭
  渉外委員会担当理事     師田信人
  渉外委員会委員長  朴 永銖


■日本小児神経外科学会認定医申請を開始いたします。(2017.7.10)

 昨年度発足した日本小児神経外科学会認定医制度は、小児神経外科領域の専門性および本領域の医療水準向上を期して、認定医申請・更新条件の一部見直しを行いました。取得ご希望の会員のみなさまにはお待たせをしてしまい申し訳ありませんでした。2017年8月より本年度の一般会員の申請受付を開始いたします。事情により2017年度の受付期間は短期間です。恐縮ですがご注意のうえ申請してください。
 下記に示す「今年度の日本小児神経外科学会認定医申請の連絡」、「日本小児神経外科学会認定医制度規則・細則」をよくお読みいただき、申請をお願いいたします。
  申請書類は、下記よりダウンロードしてご使用ください。なお、申請や更新に関して多くのご質問を頂きましたので「日本小児神経外科学会認定医に関するQ&A」にまとめました。あわせてご一読いただければ幸いです。多くの会員のみなさまに認定医を取得いただけることを期待しております。

          認定医委員会 担当理事 師田 信人 
                                  委員長  赤井 卓也

 

2017年度申請受付期間:2017年8月1日〜8月31日(事務局必着)

    ●今年度の日本小児神経外科学会認定医申請の連絡
    ●日本小児神経外科学会認定医制度規則・細則
    ●申請書類(新規)一式(Word版、PDF版どちらか)
    ●日本小児神経外科学会認定医に関するQ&A

 

 

■ISPN2017についてUrgent message from ISPN president(2017.2.16)

    ISPN2017開催についてISPN理事長より緊急提言 

 

■一般社団法人日本小児神経外科学会定款(案)・細則(案)のパブリックコメント募集について(2016.11.28)

    日本小児神経外科学会は2017年4月30日をもって解散し、2017年5月1日に設立されることとなる一般社団法人日本小児神経外科学会に事業を引き継ぐ予定です。詳しくは「会員のみなさまへのご説明」をご一読ください。
  つきましては、「一般社団法人日本小児神経外科学会定款(案)・細則(案)」につきましてパブリックコメントを募集しますので、事務局にメールでお送りください。
   パブリックコメント受付期間:2016年11月28日(月)〜12月28日(水)
   日本小児神経外科学会事務局:

法人化ワーキンググループ代表 長坂 昌登

       ●会員のみなさまへのご説明 

       ●一般社団法人日本小児神経外科学会定款(案)・施行細則(案) 

 

■日本小児神経外科学会認定医制度の規則・細則(案)のパブリックコメント募集について(2016.7.4)
   

日本小児神経外科学会会員の皆様

これまで「小児の脳神経」で報告してきたとおり、本会では小児神経外科臨床能力の維持・向上、小児神経外科学の生涯教育を目指して新制度導入のためワーキンググループを設置し活動してきました。約1年にわたる議論を経て、「日本小児神経外科学会認定医制度規則・細則(案)」を作成いたしました。

ここにお示ししました規則・細則(案)は、先日のつくばでの定例理事会でのご議論・ご意見をもとにさらに修正を加えた最終案です。

つきましては、この認定医制度規則・細則(案)に対するパブリックコメントを受け付けますので、ご意見がございましたら下記の期間中に事務局にメールでご連絡ください。

     パブリックコメント受付期間:2016年7月4日より7月31日まで 
     日本小児神経外科学会 事務局:メール

なお、認定医募集はパブリックコメント後、可及的早期に開始したいと考えていますが、今年度は本会役員(理事・評議員)を対象に認定申請を受け付け、一般会員の申請受付は来年度からを予定しております。学術単位・手術単位の取得に留意の上、よろしくご準備のほど、お願い申し上げます。

何卒よろしくお願い申し上げます。

  日本小児神経外科学会理事長 坂本博昭 
  認定委員会委員長             師田信人
      認定医制度規則・細則

 

■アセタゾラミドに関する安全性情報(2014.06)
   日本脳卒中学会、日本脳神経外科学会、日本神経学会、日本核医学会によるアセタゾラミド(ダイアモックス)適正使用合同検討委員会から緊急メッセージが出されています。
      http://jns.umin.ac.jp/cgi-bin/topics_detail.cgi?name=2014_06_18j


■レベセラチタム使用上の注意(改訂)
   レベセラチタムの添付文書の使用上の注意の改訂がPMDAのHPに更新されました。
       http://www.info.pmda.go.jp/kaitei/kaitei2013.html

 

 KSPN-JSPN Joint Meeting 2017 in Seoul (ソウル、韓国 2017.5.19)に参加して

北海道立子ども総合医療・療育センター 脳神経外科 大森 義範

 Moon JG 会長のもと2017年5月19日に第29回韓国小児神経外科学会(KSPN)が韓国・ソウルで開催され、その中のKSPN-JSPN Joint Meetingに参加させて頂きました。
  日本小児神経外科学会会員がKSPNへ参加するジョイントセッションで、来年はKSPNの先生方がJSPNのジョイントセッションに参加するというように、隔年でお互いの国で交流を行うという形式になっています。今回、日本から参加された先生は11名でした。
  参加を決めたあたりから朝鮮半島をめぐる国際情勢の雲行きがあやしくなりはじめ、飛行機のチケットはとったものの、本当に参加するかどうか迷いが生じていました。最終的には韓国大統領選の結果とソウル市内の緊迫感は無いという間接的な情報をもって、5月10日に行くことを決めました。実際、仁川空港を出て会場であるヨンセイ大学内のゲストハウス(宿泊先)まで向かう途中、行きかう人々に緊張感は感じられなく、拍子抜けでした。なお、奈良県立医科大学の朴先生より事前に詳細なスケジュールや会場へのアクセスに関して連絡があり、ほぼ迷うことなく目的地に到着することができました。
  会場のあるヨンセイ大学は、日本でいう慶応大学のようなポジションと聞きましたが、その巨大キャンパスと大学病院本院であるセブランス病院をはじめとする巨大病院群に圧倒されました。エントランスをウロウロするぐらいで、院内を詳しく見学する機会は無かったのですが、まずはそのハードに刺激を受けました。
  Joint Meetingではspecial lectureなどを含む20演題の発表があり、そのうち11演題が日本からの発表でした。今年のテーマはPediatric Endoscopic Surgeryで、invited lectureとして西山健一先生の発表がありました。私は、新生児脳室内出血に関して内視鏡治療も絡めた報告をしました。新生児脳室内出血に関しては、セブランス小児病院より早期産新生児に対して内視鏡で血腫除去を行ったケースシリーズが発表されており、疑問点がありましたが英語力不足で質問できなかったことが悔やまれます。韓国からの発表は、どの発表も扱っている症例数が多く、話にはよく聞きますが症例の集約化が徹底して行われている印象でした。
  Meeting後のgala dinnerでは、自分にまで自己紹介がまわってくるとは想定しておらず、朴先生に同時通訳をしていただきました。会場に笑いが起こったので、内容的には良かったのでしょうか。緊張もほぐれ、お酒がほどよく入った影響かもしれませんが、その後韓国の先生方とも積極的にお話ができるようになった気がしました。gala dinner終了後も韓流焼肉のお店に連れて行っていただき、日韓交流を深める事ができたと思います。 近いからその気になればいつでも行けると思いつつ、今回訪韓ははじめてでした。実際に行ってみないとわからない事が多くて大変有意義でした。もっとやりたい事、知りたい事ができたと思います。お誘い頂き、お世話して頂きました日本と韓国の諸先生方にはこの場をお借りしてお礼申し上げます。
  来年、東京で開催される日本小児神経外科学会でのJoint Meetingではもっと議論できるように、再来年には韓国に再訪できるように日々の研鑽を積みたいと思います。

写真左 : ヨンセイ大学 セブランス病院
写真右上 : 今年韓国へ留学予定、小谷先生(奈良医大)の発表
写真右中 : 懇親会:左は同時通訳される朴先生(奈良医大)
写真右下 : 懇親会二次会
(左手前はJSPN-KSPN交換留学プログラムで昨年来日されていたセブランス病院小児神経外科のKim先生)

 

 The 41st annual meeting of The International Society for Pediatric Neurosurgery
    に参加して

福島県立医科大学脳神経外科 佐久間 潤

  2013年9月29日から10月3日までドイツのMainzで開催された第41回International Society for Pediatric Neurosurgery (ISPN2013) に参加してきました。Mainzは北緯50度00分、東経8度16分に位置しており、日本周囲では樺太の中央くらいの緯度に相当する人口約20万人の落ち着いた街でした。Mainzはまたルネッサンスの3大発明の1つである活版印刷を発明したヨハネス・グーテンベルクの生誕地であり、グーテンベルク博物館(図1)は、グーテンベルク自らが印刷したとされる世界最古の活版印刷である聖書が展示されていることでも知られています。街の中にはケルン、ウルムと並ぶドイツ3大聖堂の一つである大聖堂(図2)があることでも有名です。

図1    図2

  さて、ISPN2013の会長はMainz大学のWalfgang Wagner先生で、ドイツではWozburgでの第4回ISPNに続き2回目の開催とのことです。会場となったKurfurstlichesSchloss(Electorral palace)は、ライン川に面して建つ17世紀に造られた美しいルネッサンス様式の建造物でした(図3)。

 図3

  nvited speaker 25名を含む口演発表は10のセッションに分かれて189題、E-posterは187題に達し、最多の演題数であったようです。そのため口演会場は大ホールの他に初日と3日目は小ホールも使用しての開催でした。

図4

  学会前日の9月29日はpre‐meetingとしてCraniosynostosisに関するsymposiumがありました(図4)。Craniosynostosisの分類や遺伝子的な鑑別診断という総論的な講演から、骨の扱い方や頭蓋形成の方法、吸収性プレートの使用経験、ヘルメットを使用した頭蓋形成法など各論的な講演まで、小児脳神経外科医のみならず頭蓋顔面形成を専門とする形成外科医の先生方の貴重で密度の濃い話を聞くことができました。またNursing Symposiumとして欧米を中心に22演題の発表がありましたが、日本からも昨年のシドニーに引き続きあいち小児保健医療総合センターの看護師さんが発表されていたのは立派でした。


  9月30日の朝からはいよいよISPNが始まりました。この日はAdult outcome of CNS malformation、 Dysraphism and Tethered Spinal Cord、 Brain Malformation、Congenital Spinal Disordersという4つのセッションで、文字通り朝から夕方までびっしりと演題が詰まっていました。特にprenetal in-uteroでのmeningomyelocele closureの手術のビデオには感銘を受けました。一方、高槻病院の山崎麻美先生の脊髄髄膜瘤患者の出産に関する発表も、今後頻繁に遭遇する出来事として考えさせられました。特別講演ははMainz司教の講演でした。ドイツ語でしたが、英語の要約がつけられていました。
  Raimondi awardはSeoul National universityのJi Yeoun Lee先生のニワトリ胚を用いたterminal myelocystoceleの発生病理に関する論文が選ばれました。Lee先生は昨年の小児神経外科学会にも来日された方で、小柄で非常にかわいらしい女性ですが、英語が堪能でいつも驚かされています。

  夜はRheinhessen Evening on the island Nonnenauと題したイベントがあり、バスで郊外に向かい、筏でライン川の支流に浮かぶ島に渡っての懇親会が開かれました(図5、6)。

図5 図6

  10月1日は早朝からISPNとISHCSFのjoint sessionがありました。その後もHydrocephalusのsessionが続き、水頭症三昧の午前中でした。午後は恒例のFree afternoonでライン川クルーズ(図7、8)とEberbach修道院見学に出かけました。10月初めといっても、北緯50度だけあって川面を吹く風は冷たく感じました。Eberbach修道院は12世紀に建造され(図9)、日本では鎌倉時代に建てられた修道院がこうして現代でも機能していることにヨーロッパの奥深さを感じました。

7

図9 図8

  学会3日目の10月2日はHydrocephalusとneuroendoscopy、Vascular disease、 Trauma & Infection、Neurooncology、 Epilepsy、 Functional に関するセッションがあり計82演題の盛りだくさんの日でした。  夜は恒例のGALA dinnerが、Mainz 市郊外の丘陵に立つHofgut Laubenheimer H?he で行われました(図10、11)。今回は参加者が多く例年にもまして会場ぎっしりの超満員状態でした。

図10 図11

  Best poster賞には自治医科大学の五味 玲先生と埼玉県立小児医療センターの栗原淳先生が選ばれ表彰を受けました(図12)。ISPN presidentの交代式では現会長のKyu-Chang Wang先生から、新会長のGordon McComb先生へと恒例の赤いポンチョの伝達式が行われました(図13a、 b、 c)。

図12


図13a                           図13b                           図13c

  今回のISPNで特筆すべきことは、2014年のリオデジャネイロ、2015年の上海、2016年のイスタンブールに続き、2017年の第45回ISPNが山崎麻美先生をhostとして神戸で開催されることが決まったことです。今回も日本から58名がドイツに集まりましたが、4年後の神戸に向けて日本の小児脳神経外科の力を集大成し、"all Japan"で盛り上げていく必要性を強く感じました。




 The 17th Inter National Symposium of Pediatric Neuro-Oncology(ISPNO2016)
 に参加して

兵庫県立こども病院脳神経外科 河村淳史

 2016年6月12日から15日までThe 17th Inter National Symposium of Pediatric Neuro-Oncology(ISPNO2016)に参加してきました。ISPNOは2年毎に開催される小児脳腫瘍における世界的な学会です。2006年に埼玉医科大学の松谷雅生先生が奈良で主幹なさってから毎回参加して今回で6回目となりました。今回はLiverpool大学、Alder Heyこども病院のBarry Pizer先生が主幹で、開催地のリバプールは世界遺産に指定された非常に伝統のある美しい港町であり、The Beatlesが活動を開始した聖地でもあります。リバプールへの移動はイングランド北部の大都市マンチェスターから鉄道を乗り換えて西海岸へ1時間かかりました。人口46万6千人の街ですが、博物館や美術館が豊富なうえに2008年から再開発が進み想像以上に新しく魅力的な都市でした。しかし開催期間中は殆どの日が英国特有の雨で、時に激しく雷雨を伴う生憎の天候のため傘があまり役に立たず、殆どが歩いての移動だったのでずぶ濡れの毎日でした。ただ日本の梅雨と違い、最高気温16度、湿度65%でしたが雨のわりに乾燥しており過ごしやすく、また緯度が高く夏至も近いとあって、曇りでありながらなかなか日が沈まず午後11時頃まで明るい季節での訪問となりました。
  プログラムは3日間、朝8時から夕方の7時まで開催され、1セッション一つのテーマについて非常に魅力的な基調講演があり、発表が続き総括するという形式で、日本からも30ほどの演題がありました。今回は2007年から改訂した脳腫瘍の新しいWHO分類、髄芽腫の4型分類後の臨床への活用や上衣腫9型分類の評価と臨床、低悪性度神経膠腫の分子生物学的解析と治療、胚細胞腫瘍研究などをメインに、脳神経外科的にはAdvanced imaging and techniques、Convection enhanced drug deliveryの活用など新しい知見に溢れていました。兵庫県立こども病院は今年の5月に神戸の須磨からポートアイランドに移転し、更に2017年度には小児専門の陽子線治療センターを併設することもあり、小児脳腫瘍に対する陽子線治療についてSt Judeこども病院のThomas E. Merchant先生とScripps陽子線治療センターのAndrew Chang先生のMorning seminarを聴講しましたが小児脳腫瘍の治療計画とその優位性など非常に興味深いものでした。最終日午後は現在、第一線で小児脳腫瘍の研究・治療でご活躍なさっている市村幸一先生、寺島慶太先生の中枢性胚細胞腫瘍についてのご講演でしたが欧米諸国とも勝るとも劣らない素晴らしいものでした。今後も我が国は胚細胞腫瘍をはじめとして髄芽腫や上衣腫の臨床研究で今のまま以上に各施設が連携を深める必要があり、All Japan体制の一員として私も更に精進していかなければならないことを痛感いたしました。また普段、ゆっくりお話しする機会のない先生方とお会いすることができ、現状や今後の小児脳神経外科について歓談する機会を得て大変、楽しい時間を過ごすことができたことを感謝いたします。


会場:Convention Centre, Liverpool

会場にて成育医療センター 寺島先生、山田先生、清谷先生と(撮影:萩原先生)
皆様のご好意により掲載許可を頂きました。

 

 The 41st annual meeting of The International Society for Pediatric Neurosurgery
    に参加して

福島県立医科大学脳神経外科 佐久間 潤

  2013年9月29日から10月3日までドイツのMainzで開催された第41回International Society for Pediatric Neurosurgery (ISPN2013) に参加してきました。Mainzは北緯50度00分、東経8度16分に位置しており、日本周囲では樺太の中央くらいの緯度に相当する人口約20万人の落ち着いた街でした。Mainzはまたルネッサンスの3大発明の1つである活版印刷を発明したヨハネス・グーテンベルクの生誕地であり、グーテンベルク博物館(図1)は、グーテンベルク自らが印刷したとされる世界最古の活版印刷である聖書が展示されていることでも知られています。街の中にはケルン、ウルムと並ぶドイツ3大聖堂の一つである大聖堂(図2)があることでも有名です。

図1    図2

  さて、ISPN2013の会長はMainz大学のWalfgang Wagner先生で、ドイツではWozburgでの第4回ISPNに続き2回目の開催とのことです。会場となったKurfurstlichesSchloss(Electorral palace)は、ライン川に面して建つ17世紀に造られた美しいルネッサンス様式の建造物でした(図3)。

 図3

  nvited speaker 25名を含む口演発表は10のセッションに分かれて189題、E-posterは187題に達し、最多の演題数であったようです。そのため口演会場は大ホールの他に初日と3日目は小ホールも使用しての開催でした。

図4

  学会前日の9月29日はpre‐meetingとしてCraniosynostosisに関するsymposiumがありました(図4)。Craniosynostosisの分類や遺伝子的な鑑別診断という総論的な講演から、骨の扱い方や頭蓋形成の方法、吸収性プレートの使用経験、ヘルメットを使用した頭蓋形成法など各論的な講演まで、小児脳神経外科医のみならず頭蓋顔面形成を専門とする形成外科医の先生方の貴重で密度の濃い話を聞くことができました。またNursing Symposiumとして欧米を中心に22演題の発表がありましたが、日本からも昨年のシドニーに引き続きあいち小児保健医療総合センターの看護師さんが発表されていたのは立派でした。


  9月30日の朝からはいよいよISPNが始まりました。この日はAdult outcome of CNS malformation、 Dysraphism and Tethered Spinal Cord、 Brain Malformation、Congenital Spinal Disordersという4つのセッションで、文字通り朝から夕方までびっしりと演題が詰まっていました。特にprenetal in-uteroでのmeningomyelocele closureの手術のビデオには感銘を受けました。一方、高槻病院の山崎麻美先生の脊髄髄膜瘤患者の出産に関する発表も、今後頻繁に遭遇する出来事として考えさせられました。特別講演ははMainz司教の講演でした。ドイツ語でしたが、英語の要約がつけられていました。
  Raimondi awardはSeoul National universityのJi Yeoun Lee先生のニワトリ胚を用いたterminal myelocystoceleの発生病理に関する論文が選ばれました。Lee先生は昨年の小児神経外科学会にも来日された方で、小柄で非常にかわいらしい女性ですが、英語が堪能でいつも驚かされています。

  夜はRheinhessen Evening on the island Nonnenauと題したイベントがあり、バスで郊外に向かい、筏でライン川の支流に浮かぶ島に渡っての懇親会が開かれました(図5、6)。

図5 図6

  10月1日は早朝からISPNとISHCSFのjoint sessionがありました。その後もHydrocephalusのsessionが続き、水頭症三昧の午前中でした。午後は恒例のFree afternoonでライン川クルーズ(図7、8)とEberbach修道院見学に出かけました。10月初めといっても、北緯50度だけあって川面を吹く風は冷たく感じました。Eberbach修道院は12世紀に建造され(図9)、日本では鎌倉時代に建てられた修道院がこうして現代でも機能していることにヨーロッパの奥深さを感じました。

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図9 図8

  学会3日目の10月2日はHydrocephalusとneuroendoscopy、Vascular disease、 Trauma & Infection、Neurooncology、 Epilepsy、 Functional に関するセッションがあり計82演題の盛りだくさんの日でした。  夜は恒例のGALA dinnerが、Mainz 市郊外の丘陵に立つHofgut Laubenheimer H?he で行われました(図10、11)。今回は参加者が多く例年にもまして会場ぎっしりの超満員状態でした。

図10 図11

  Best poster賞には自治医科大学の五味 玲先生と埼玉県立小児医療センターの栗原淳先生が選ばれ表彰を受けました(図12)。ISPN presidentの交代式では現会長のKyu-Chang Wang先生から、新会長のGordon McComb先生へと恒例の赤いポンチョの伝達式が行われました(図13a、 b、 c)。

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図13a                           図13b                           図13c

  今回のISPNで特筆すべきことは、2014年のリオデジャネイロ、2015年の上海、2016年のイスタンブールに続き、2017年の第45回ISPNが山崎麻美先生をhostとして神戸で開催されることが決まったことです。今回も日本から58名がドイツに集まりましたが、4年後の神戸に向けて日本の小児脳神経外科の力を集大成し、"all Japan"で盛り上げていく必要性を強く感じました。




 KSPN-JSPN joint meeting に参加して

奈良県立医科大学脳神経外科 朴 永銖

 日本小児神経外科学会会員の皆様。
  今回、韓国小児神経外科学会(KSPN)との、joint meetingに参加して参りましたので、短く報告させていただきます。
  私は、学会の渉外委員を務めている関係もあり、晋州(Jinju)で開催されたKSPNへの参加は責務と考え、日本から総勢10人のメンバーとともに初めて参加いたしました。
  韓国といえば、皆様方はソウルやプサンを直ぐに思い浮かべられますが、今回の開催地は晋州でかなりの地方都市での開催です。ソウルであれば、各自が勝手に現地に集合するのは容易いことですが、今回は英語もほとんど通じない地方都市での開催で、参加メンバーの皆が心配しておりました。
  事前に何度も先方の先生との連絡のやり取りの労を取っていただいた山崎麻美先生とKSPN実行委員の行き届いたご配慮で、さまようことなく無事現地に到着出来たことを、何よりも先ず御礼を申し上げたく存じます。
  KSPNの先生方の発表を拝聴していて、非常に強く印象に残ったことが二点あります。センター化されて、各々の中核病院での症例数が日本の各施設比して、圧倒的に多いことは以前より承知していたので驚きませんでしたが、何よりも先ず、ソウル大学の先生方を中心に、基礎研究が活発に行われていることに驚かされました。
  私が2006年の夏に、短期間ソウル大学こども病院に留学しておりましたが、当時からKim SK先生をリーダーとして、忙しい臨床の傍ら、積極的に基礎研究をされておりました。それが継続的に行われ、モヤモヤ病や小児脳腫瘍に関しての基礎研究で素晴らしい成果が出ております。私は全く基礎研究をした事が無いのでその凄さが解りませんが、埜中先生(国立大阪医療センター)にお聞きすると、日本では初期臨床研修医システムの導入が、臨床における"医者不足"をもたらし、各大学での研究に大きな支障を来してしまったのでしょう、とのことでした。
  もう一点は、韓国では小児脳腫腫瘍学会(KSPNO)が設立され、全国的に同一のプロトコールでadjuvant therapyが行われているとのことです。欧米のデータをもとに、韓国の事情に合致した形にプロトコールをmodifyし、しかも当然のことですが、脳神経外科医のみが関与するのでなく、小児腫瘍科医、放射線治療医、神経病理医の合同でプロトコールが検討され、全国統一プロトールが作成され、また臨床成績結果をもとに改訂もされておりました。Medulloblastomaをはじめとして、germ cell tumor、malignant gliomaなど、ほぼ全ての脳腫瘍を対象にプロトコールが設定されております。この仕事に関しては、Ra HS先生(Asan Medical Center)の功績が非常に大きいとの事です。
  日本から参加の先生方も、それぞれがご自身の得意分野でご発表をされ、活発に意見交換がなされました。秘かに狙っていた、Best Presentation賞は師田先生が受賞され、発表内容も素晴らしいことは勿論のこと、流暢な英語が群を抜いておりました。
  現地の名産である、ウナギや新鮮な海産物、そして定番の焼き肉なども堪能し、誠に充実したjoint meetingでした。
  最後に。朝鮮王朝の新しい大王と王妃の誕生です。さて、どなたでしょうか。
    (2013年5月29日)




  40th ANNUAL MEETING of the ISPN in SYDNEY

あいち小児保健医療総合センター 脳神経外科  加藤 美穂子

  ISPNの40th ANNUAL MEETINGは、Charles Teo会長のもと、2012年9月10日から13日、早春のシドニーで開催されました。多岐にわたる小児神経外科領域のトピックスを凝縮した4日間となりました。

  日本からは口演13題 (Endoscopy 3題、Dysraphism 4題、Craniofacial 1 題、Oncology 3題、Vascular 1題、Brain Malformation 1題)、ポスター16題 (Dysraphism 3題、Craniofacial 3 題、Hydrocephalus-Endoscopy-を含む 3題、Oncology 2題、Spine 1題、Vascular 1題、Brain Malformation 2題、Trauma 1題)の発表があり、Nurse Symposiumにも1題の演題が出されました。世界の国や地域における医療体制や経済状況の違いをあらためて認識し、手術適応の違いやそれに伴う治療成績の違いに多くのことを学ぶ機会となりました。個人的には、Distraction osteogenesisに関する発表が、私の参加した2年前のISPN in Jejuより随分多かったという印象をもちました。
  学会初日はHistory等のPresentationでProgramがスタートし、その後Hydrocephalus(Endoscopyを中心に)、Spinal DysraphismそしてCraniofacialに関するPresentationが続きました。夜は当初プログラムにはなかった会食がチャイニーズレストランで開かれました。初日の夜から円卓を囲んで交流が盛んに行われました。
  2日目は再びHydrocephalus、その後Epilepsy and Functionalに関するPresentationで、シャント手術におけるスマートフォンを用いた近位管の適切な留置法など社会のトレンドを取り入れた発表もありました。午後のProgram『Sports Afternoon』では、学会行事としてカヌーやゴルフのツアーが企画されておりました。参加された先生のお話では、早春のシドニーはマリンスポーツには少々寒かったようでした。その他、クルージングでシドニー郊外に出かけたり、シドニー観光として水族館や海事博物館、オペラハウスなどを散策したりと、参加者それぞれが学会中の小休止を思い思いに楽しく過ごされたようでした。夜には日本から参加された先生方と総勢20名以上でステーキハウスに出かけました。メニューは牛が飼育された条件によってことなり、グラスフェッド(牧草飼育)とグレインフェッド(穀物飼育)、そして各々の飼育期間が記載されていました。3種類のステーキをすべて食べたいという希望がかない、日本人らしく『少しずつ、全種類』をいただきました。やはりグレインフェッドがおいしいと思いました。
  3日目の夜はオペラハウスの対岸にあるルナパーク内でGALA DINNERが催されました。会場ではTadanori Tomita先生からKyu-Chang Wang先生へのポンチョセレモニーが行われ、食事の後はオーストラリアでは有名だというシンガーが登場し、世界中の小児神経外科医が大いにダンスに興じていました。

最終日、『ISPN2012 SYDNEY AUSTRALIA 』と水色のロゴが入った日本人の頭にはやや小さすぎる白い帽子をかぶり、スーツケースを片手に全てのProgramを終えた会場から立ち去るCharles Teo会長の姿がありました。

  学会中は我が国と異なる治療への取り組みや考え方を学べることはもちろん、我が国の小児神経外科領域を牽引される先生方と交流を持つことができる貴重な時間になりました。今後は、来年のMainz(Germany)、再来年のRio de Janeiro(Brazil)に向かって目標を定め精進したいと思っております。
(2012年12月28日)

 




  第23回ESPN紀行文

静岡県立こども病院 脳神経外科  石崎 竜司

  10年以上前に当時の部長について偶然にもアムステルダムで行われた国際学会に参加したことはありましたが、今回、オランダのアムステルダムで行われたESPNが実質初めての国際学会の参加となります。
  今後、国際学会に参加してみようとされている先生の参考になればと思い紀行文を書かせて頂きます。
  楽なツアーを申し込もうと思いましたが、5月の連休中に行われたために、すでに空いておらず、自分で航空チケットとホテルをとっての一人旅となりました。
 ホテル到着やクレジットカードが上手く使えない等のトラブルはありましたが、なんとか無事に到着しました。
 初日から学会会場に行きましたが、JSPNとのjointがあったこともあり、山崎麻美先生、白根礼造先生、西山健一先生、稲垣隆介先生が来られていました。
  最終日にチューリップで有名なキューケンホフ公園に行った以外は、発表はもちろん、夜のWelcome ReceptionやDinner Venueにも出席しました。
 発表を聞いてみると、さまざまな国からの豊富な症例数の統計的な発表や、胎児手術・銃や兵器による重症外傷など日本では聞く事が出来ない大変ためになる発表ばかりでした。
 夜については、1日目のWelcome Receptionで、オランダ民族舞踊を見学し、3日目のDinner Venueでは船で第2次世界大戦時に基地として使用していた離島に行き、4日目は、カナルバスに乗って海洋博物館に行き、そこでのパーティーでした。
 1日目のWelcome Receptionの後、西山先生に夕食をごちそうになり、Dinner Venueでは、山崎先生、白根先生、稲垣先生とご一緒させていただき、海外の先生を紹介していただきました。
  今回参加しての大きな収穫は、日本では聴く事ができない世界ならではの発表を聴くことができたこともありますが、日本ではゆっくりとお話しすることができない日本の小児脳神経外科の有名な先生と様々なお話しをさせていただいたこと、海外の先生を紹介して頂き、海外の先生との交流を持てたことだと思います。
  国際学会に参加すると、せっかくの海外旅行なので観光に重点を置いてしまいがちですが、若手〜中堅の間は特に貴重な体験ができるので、夜のDinner Venueも含め、出来る限りの学会日程に参加する方がよいと思います。
  私自身は英語は苦手ですが、これからも毎年国際学会に参加して口頭発表をすることを目標として頑張っていきたいと思います。




  中学、武道必修化に向けての小児脳神経外科医の役割について

都立墨東病院脳神経外科  藤原一枝

中学、武道必修化に向けての小児脳神経外科医の役割について pdf

 教育基本法の変化に応じて、2008年度に改訂された新学習指導要領により、2012年4月から中学1,2年の男女(約240万人)に、武道が”必修化”される。武道(柔道・剣道・相撲)の選択は学校ごとであるが、既に7割程度が柔道を選択している。経験の有無を問わず指導は体育科教諭によるので研修があり、武道場の整備も進んでいる。
 ところが、文科省外郭団体の日本スポーツ振興センターが1983年から集計している「学校管理下の死亡・障害」事例を使って、中学・高校の授業・部活のスポーツに着目して解析した研究(2010年)により、柔道による死亡が27年間に110例と多く、他のスポーツより死亡確率も高い、事故は初心者に多い、死因に急性硬膜下出血が多く転帰も悪いことなどが初めて明らかになった。
 2003年から指導者や道場に通う人を対象とした「損害補償・見舞金制度」が発足していた全日本柔道連盟の資料を使い、全柔連医科学委員会がまとめた研究が2011年12月号に「柔道における重症頭部外傷」として掲載され、7年間の診断が明確だった頭部外傷30例を詳細に検討し、事故ゼロをめざしたいと括っていた。
 しかしながら、この研究は受傷者に特定した報告であり、事故が起こった原因や過程に言及していない。全柔連が2011年6月に発行し、ダウンロードも出来る「柔道の安全指導」には、事故報告書があり、そこには受傷者・発生日時・発生場所・発生時の状況・関与者・受傷後の経過などの欄がある。「関与者」は@指導者の段位や立場や経験年数、現場存在の有無など、A相手の技による受傷には、相手の性別や年齢、段位、柔道経験などを記載することになっている。年齢差、体重差、柔道歴を考えた取り組みや禁じ手、指導者の教育者としての資格まで含めた研修も必要と考える。
 実際、脳神経外科医達はスポーツ外傷による急性硬膜下血腫はいかに早く搬送されても転帰が不良なことを熟知している。金沢大学工学部の宮崎祐介氏はデジタル・ヒューマンモデルを駆使して、回転加速が架橋静脈を破綻させる機序に頸の堅さ弱さを想定し、柔道においては「受け身の確実さ」が事故防止につながるとしている。学内と道場での柔道事故は類似ではないかもしれないが、事故予防を考える視点は、柔道固有の動きや指導のあり方の分析、根性論やしごきや虐待まで含めた青少年保護の観点、医学的知識の普及など含めて、脳神経外科医としても行うことは多々あると思われる。


  The 23rd Annual Meeting of KSPN, 2011 KSPN-JSPN Joint Meeting

筑波大学脳神経外科 井原 哲

 2011年5月21日に第23回KSPN(韓国小児神経外科学会)学術集会が、KSPNとJSPN(日本小児神経外科学会)とのjoint meetingとして、ソウル大学病院内で開催されました。
 これまでは過去4回にわたりJSPN学術集会に韓国からKSPNの先生にお越しいただき、様々な形態でKSPN-JSPN joint meetingが行われ友好的関係が発展してきました。
 今年のjoint meetingは発表形態もセッションを分けるのではなく、JSPNメンバーの発表を随所に織り込む形のプログラムとなりました。
 これはKyu-Chang Wang会長、白根会長が、お互いの垣根をなくしてより切磋琢磨できるようにと考案されたものです。
 日本からの参加者は、白根礼造先生(宮城県立こども病院)、井原哲(筑波大学)、KSPNからのinvited speakerである大井静雄先生(東京慈恵会医科大学)、師田信人先生、荻原英樹先生(国立成育医療研究センター)、稲垣隆介先生(関西医科大学)山崎麻美先生(国立病院機構大阪医療センター)、小野成紀先生(岡山大学)の8名のJSPNメンバーに加えて、特別講演をされた夫律子先生の9名でした。
 学会は1日のみでしたが、白根先生とKyu-Chang Wang先生のOpening Addressから始まり、活発な議論が交わされた2セッション、17題の一般演題(KSPN10題、JSPN7題)、夫先生の胎児超音波診断に関するご講演、香港からの特別ゲストFong To-sang先生、 Dawson先生の二分脊椎に関するご講演、大井先生とJae-Kyu Kang先生からはJSPNとKSPNのそれぞれの歴史に関するご講演があり、時間のたつのも忘れるような非常に充実したプログラムでした。
 学会での言語は一部を除きすべて英語で行われました。確かにKSPNの若手の発表はその英語力もさることながら、内容が洗練されておりすぐに論文化されそうなものばかりで、個人的には非常に強い刺激を受けました。
 学会の前日には、韓国料理店で歓迎パーティーを開いていただき、また学会の後もソウル大学病院近くの中華料理店で懇親会が行われ、非常に和やかな雰囲気の中でKSPNの先生方との親睦を深めることができました。
 特にソウル大学のKyu-Chang Wang先生、Seung-Ki Kim先生、JiHoon Phi先生、JiYeoun Lee先生、そしてウルサン大学のYoung-Shin Ra先生には、深夜までおもてなしいただきました。この場をお借りして改めて御礼申し上げます。
 今回の学術集会の形態は、KSPNとJSPN、お互いの関係を親密にすることができ、学問的にも学び高めあえる非常に有意義なものでした。
 KSPNのactivityは高く団結力もあります。その勢いに負けることなく、良い意味でのライバル関係を維持していきたいものだと思いを新たにしました。
(2011.5.25)

新潟大学脳研究所 脳神経外科 吉村淳一

第38回ISPN annual   meetingは2010年10月30日(土)から11月4日(木)までSeoul National UniversityのProfessor Kyu-Chang Wang会長の下、韓国最大のリゾート地済州島の超高級ホテルShillaで開催されました。
 学会に先立ちpre-meeting programでは韓国と日本によるMoyamoya病のupdateに関する包括的なセッションが組まれ、日本の多くの先生方による講演も行われました。
 その後の本会議ではspecial lecture 34演題、oral presentation 128演題、poster presentation 103演題、そしてnurse symposiumに14演題と非常に多くの演題が盛り込まれ、小児神経外科の最新治療について連日活発な議論がなされました。
 私個人としてはSeoul NationalのSK Kim先生の脳腫瘍治療への幹細胞の導入やSao PauloのCavalheiro先生の胎児神経外科手術など宗教・法律・倫理的側面からも非常に難しいと思われる領域に踏み込んだ積極的治療に関する発表が印象的でした。
 毎年ISPNに参加する度に、すばらしい演題に感銘を受けると同時に鼓舞激励されますが、今年は隣国韓国での開催ということもあり日本から参加された先生方のモチベーションの高まりも例年以上ではなかったかと想像いたします。
 一方、学会のsocial programも充実していまして、2日目の午後にはゴルフやトレッキングなどのoutdoor activityでリフレッシュし、その後のJeju Nightでは諸外国の知り合いのDrと食事をしながらダンスやカラオケなどの余興を満喫しました。
 カラオケの場面では学会のorganizing committeeの韓国の先生方の美声やエンターテイナーぶりには脱帽しました。
メインイベントの3日目の晩のGala dinnerでは韓国の伝統芸能が催される中、Mutluer先生からSteinbok先生へのポンチョセレモニーが厳かに行われ学会の盛り上がりは最高潮に達しました。
 そしてGala dinner会場では世界中の小児神経外科医どうしの国際交流が楽しく活発に行われておりました。
 今回の学会では、その学術レベルの高さもさることながらmeeting programやsocial programのいたるところにきめ細やかな配慮がなされており、もてなしの心にあふれていたのにはhospitalityを重んじる日本人としても驚き、感心しました。来年はインドのGoaでProfessor Deopujari会長により開催されますが盛会になることを期待したいと思います。

Hotel Shilla Jeju

Seongsan Sunrise Peak(world heritage)

Meeting chairman Professor Wang

38th ISPN committee

Gala dinner

Poncho ceremony

第39回日本小児神経外科学会世話人会議事録について(文責:白根礼造)

第39回日本小児神経外科学会世話人会議事録ダウンロードpdf